bP7



優しさはとても有難くもあるが

時に疎ましく感じてしまい、

いつしか心に跡を残すこともある



     フレンド  W “跡”


いろんな意味を含めて
たくさんの人に
“ありがとう”
と、伝えたい

目についた全てを
“バカヤロー”
のひと言で
終わらせたい

くどくど話し始めても
終わりようのない円周率

誰かを責めてみたところで
苦い思いが自分に返るだけ

それより
忘れてしまおう
聞き流してしまおう
受け止めているだけじゃ
心臓ひとつじゃ
足りやしない

冷たい付き合い

そんな形が案外
一番優しいのかもしれない

“優しい事が残酷になる”

こんな歌のフレーズ
ひっくり返せば
現実は
まだまだ残酷すぎるから・・・
























POEM 11



君は もう僕の手の届かない所へ行ってしまった

でも 会いたい気持ちは なぜ消えないのだろう?

そんなことばかり考えて 時間だけが無駄に過ぎてしまう


               フレンド   U  “証”



 気付いた時には

言葉に出来ない時間を作ってしまった後だった

誰が悪い?

と 問いただしても自分しか浮かびあがらず

予想は やはりまぎれもない現実になっていて

だけど 結婚や住所変更は形だけの事

それに惑わされてしまう つかの間の時間をもてあそぶ

そんな自分が 一番悲しい

























 bU


いつどこで君と出会ったんだっけ…
何があって二人は離れてしまったんだろう?
他人顔するクセがいつの間にか身についちゃたよ…


              フレンド  T  “情”



いつも前向きだった君は
今はもう離れてしまった僕から見ると
ひとつの方向に的が絞られているみたい

…そんな感じ…


いつもキョロキョロしていた僕は
やっぱり今もキョロキョロしている

…きっと…


何が違ったのかな?
…どこがおかしかったんだろう?


とても大きく見えた君のキラキラ輝く瞳は
この頃は曇ったように世の中を見つめているんだね

その視線は もちろん僕を避けて
ギリギリの視線で見つめているんだけど

そして同じ事を僕はしているんだ

声を聞かなくなって もうどのくらい?
いつも一緒だったのは他人の目測

僕はもうずい分と前から君の声を聞いていない

それに僕ももう喋らなくなってしまったし…























 3


幸せの数はいつも割り切れない
君は打てないピリオドを打とうとしている
(by Senri Oe)



             フレンド V “残ったもの”


目の前で崩れていくものがある

それは音も立てず
無声映画のようにとても静かで
セリフのいらない
ビル破壊の一瞬に似ている


彼は彼女を愛していると言う
彼女は彼を傷つけたくないと言う

私は誰かを忘れている
誰かは私を覚えているかもしれない


胸のあたりに記憶に無い傷を見つけた

きっと男は女に出逢った時に
女は男を見つけた時に

分泌された麻酔薬で痛みがわからなかっただけ


あの人はとても優しい人だと聞いた
その子はいつも高台に立っていた

誰かはなぜか必要以上に悩んで見えた
私はそんな誰もをごまかしていた


「平和」という名の高いビルが
買い手のつかない売り地に変わるのは
そう時間のかかることじゃない